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目次
プラットフォームとしてのファージディスプレイ
Creative Biolabs社によるファージディスプレイ技術に基づく革新的なさまざまなサービスをお届け致します。同社はライブラリー構築およびスクリーニング、抗体のヒト化、抗体親和性成熟、特異的モノクローナル抗体の産生およびファージディスプレイ技術を用いたより多くのサービスにおいて豊富な経験を有します。また、高品質な抗体およびペプチドファージディスプレイライブラリを提供しております。
What is Phage Display?
ファージディスプレイは、タンパク質同士、タンパク質とペプチド、タンパク質とDNAの相互作用などの分子相互作用の大規模な研究、および特定の標的に対して最も高い親和性を有する分子の選択のための、長年にわたる研究プラットフォームのひとつです。
この技術はSmithによって最初に記述され (1985)、その後Greg WinterとJohn McCafferty (MRC分子生物学研究所)、Richard LernerとCarlos Barbas (スクリプス研究所)、Frank BreitlingとStefan Dübel (ドイツ癌研究センター)などのパイオニアのグループによってさらに拡大されました。
ファージディスプレイ技術は、興味のある分子 (例えば、タンパク質およびペプチド)をそれらの表面上に提示するためにバクテリオファージに手を加えることに依拠します。そのために、希望の分子をコードする遺伝子をファージコートタンパク質の遺伝子に挿入しますが、そうすることでバクテリオファージ粒子のコーティングされたタンパク質と融合した希望の分子の発現と、遺伝子型と表現型との間の結合が生じます。次いで、ファージディスプレイライブラリーが、さらなるスクリーニングおよび選択のために使用され得る遺伝子改変ファージの数百万を組み立てることによって構築されます。このプラットフォームは、細胞プロセス内の天然分子を模倣し、他の分子とのそれらの相互作用の検出に貢献します。
包括的ファージディスプレイシステム
Creative Biolabs社は長年の経験を生かして様々なタイプのファージを使用することにより、ファージディスプレイプラットフォームで豊富な実績を有しております。 一般に、例えばM13のような繊維状バクテリオファージは、ファージディスプレーのための最も一般的な運び手であり、多くのタイプの研究で広く使用されております。一方、 同社は、T4またはT7ファージシステムを介してファージディスプレイ関連のサービスを提供することも可能であり、特別なメリットによって異なる有望な選択肢を提供することができます。
Table 1. Different phage display vehicles and their characteristics (Ebrahimizadeh and Rajabibazl 2014)
項目 | M13 | T4 | T7 |
Genome Size | 6407 bp | 168895 bp | 39937 bp |
Display Protein | All coat proteins, usually pIII and pVIII | SOC and HOC | gp10B |
Display Size | >110 kDa on pIII <10 kDa on pVIII | <710 kDa | <132 kDa |
Display Density | <5 copies on pIII <2700 copies on pVIII | <810 copies on SOC <155 copies on HOC | <415 copies |
Lifecycle | 溶原 | 溶菌 | 溶菌 |
ファージディスプレイによる注目のアプリケーション
ファージディスプレイは、新薬やワクチンの開発に著しい貢献をしていることから、免疫学的および細胞生物学的研究の中心的なツールとして広く認識されています。この技術は、目的の標的に対して高い親和性および特異性を有するタンパク質、化合物骨格 (scaffold)、ペプチドまたは抗体を選択または単離するためのファージディスプレイライブラリとして広く使用されております。
ファージディスプレイ技術において最も成功した用途の1つとしては、特異的抗体の研究開発において安全性と効率性を証明していることが挙げられます。特に、ヒト抗体配列に基づくファージディスプレイプラットフォームを利用することにより、倫理的 ・ 道徳的な問題なしに完全なヒト抗体を産生することが可能になります。さらに、このプラットフォームは、in vitroタンパク質の進化のための広い選択肢でもあり、これの典型的な例は、よく知られる抗体親和性成熟です。突然変異誘発とファージディスプレイ技術を組み合わせることにより、108を超えるファージディスプレイ抗体ライブラリーが生成され (同社ではこれまでに1016を獲得)、低い副作用で高い効果の抗体医薬品の開発のために高い親和性を有する特異的抗体をスクリーニングすることができます。
さらに、ファージディスプレイプラットフォームは、ワクチンの開発および疾患進行のモニタリングおよび治療効果の評価のための診断試験の作成においても同様に重要なツールです。
ファージディスプレイプラットフォームを適用する分野では、同社には10年以上の経験を積み重ねた豊富な専門知識があります。他の先進技術と様々なタイプの社内ファージディスプレイライブラリーと統合することで、ライブラリー構築やスクリーニング、モノクローナル抗体産生、抗体のヒト化、親和性成熟などのファージディスプレイプラットフォームに基づく最も包括的なサービスと製品を提供することができます。
Reference
Ebrahimizadeh, W. and Rajabibazl, M. (2014) ‘Bacteriophage vehicles for phage display: biology, mechanism, and application’, Current microbiology, 69(2), 109-120.
Smith, G. P. (1985) ‘Filamentous fusion phage: novel expression vectors that display cloned antigens on the virion surface’, Science, 228(4705), 1315-1317.
ファージディスプレイに関連するページ
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